VOL1
Welcome to TŌJI

 温泉には平和と癒しのための特別な力がある。だから一切の争いごとを神聖な温泉に持ち込むべからず

北カリフォルニア・インディアン諸族

「温泉でもいこう」

その時は震災の後なんかとても疲れていた時にふと浮かんだのが温泉だったに過ぎなかった。当時の僕にとって温泉はリラクゼーションの手段だった。
色々調べていくと、「湯治」という温泉場があることを知った。「温泉」とはちょっと違う、何か力を持った言葉の響きだなと思った。
そこで知ったのが秋田県にある「玉川温泉」だった。
早速連絡をしたところその時に予約がすでに1年半待ちとのことで驚愕した。湯治だけなら日帰りでも大丈夫とのことだったので、すぐ向かってみた。
ものすごい山深くにあるその湯治場は、正直想像とは全く違う場所だった。
屋内の源泉風呂(宿泊者のみ入湯可能)はあるが、ここでは地熱で暖められた蒸気浴をするのがメインだそうだ。早速入ってみた。

衝撃だった

いったいこれまでの温泉とはなんだったのだろう?この日を境に僕の中で、温泉が違うものになった。きっとこれをパラダイムシフトと呼ぶのだろう。「湯治」に興味を持った僕は、元来のオタク気質も相まって、全国の湯治場を徹底的に調べ挙げ、成分を片っ端からデータベース化していった。するとある時、気づいてしまった。

温泉は天然資源だ

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